Tadao Ando 安藤忠雄 建築家 安藤 忠雄は、日本の建築家。一級建築士。安藤忠雄建築研究所代表。東京大学特別栄誉教授。文化功労者。文化勲章受章。21世紀臨調特別顧問、東日本大震災復興構想会議議長代理、大阪府・大阪市特別顧問。コンクリート打ちっ放し建築を主に住宅や教会、ホテルなど国内外に数々の作品を発表。住吉の長屋 安藤忠雄 Row House in Sumiyoshi, Tadao Ando 狭小住宅でありながら、建築の1/3を中庭とする大胆な構成をとり、当時建築界に多くの議論を巻き起こし、多大な影響を与えた建築家・安藤忠雄の初期の代表作。1976年に大阪市住吉区に竣工した。敷地は間口2間、奥行8間という狭さで、三軒長屋の真中を切り取って建て替えるという厳しい条件のもとで計画された。既存の長屋にコンクリートの箱を差し込むようにできている。この箱は奥行き方向に三分割され、中央に配置された中庭が、この住宅を手前と奥に二分割している。このため住宅の1/3は外部空間であり、部屋から部屋への移動時に一度外へ出なければならない。狭い敷地の1/3を割いてまで造った光庭は、都市で失われつつある光、風、雨といった自然の感覚を住居に引き込む装置である。それによりさまざまに様相の変化する生活空間から自然を感じ、豊かな生活を送れるよう配置されたと安藤は言う。こうした大胆な構成でありながら、寸法の設定やディテールには緻密な配慮がなされている。人が直接触れるところには自然材が使われ、床には玄晶石、家具やフローリングにはナラが使われている。この住宅は、ごく限られた敷地と簡素な構成の中に豊かな住空間を内包しようという試みとして建築界に大きな影響を与え、安藤の出世作となった。愛知 名古屋 Alto e Diritto altoediritto アルトエデリット